全人類に桜庭薫のBecauseを聴いて欲しいという話
ORIGIN@L PIECES 04 が 発売しました
桜庭薫の「Because」が収録されている
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文頭から突然大見出しで申し訳ありません。ですがそれくらいの衝撃を、この「Because」は私に叩き付けたのです。凄いんです。Because。この歌詞、全てが「桜庭薫」を歌っているんですよ。もうすごい。尊い。無理。しんどい。そんな語彙力ゼロの感想では全く伝わらないので、これからどうすごくてやばくて尊くて無理かを書いていきます
①まずタイトルがしんどい
この曲のタイトルである「Because」ですが、日本語で簡単に言ってしまうと「～だから」という「理由」を説明する役割を持っています。これがまず凄いです。何故か？それはこの「アイドルマスターSideM」というコンテンツの特性にあります。それを象徴するのが、「理由あって、アイドル！」というキャッチコピーです。SideMに登場するアイドルはそれぞれにアイドルになる強い動機、「理由」が設定されているんです。そうです。そんなSideMのアイドルの一人である桜庭薫のためだけのソロ曲にこのコンテンツを象徴する言葉である「Because（理由）」が名付けられた、これは凄いことです。普通に考えるなら、題名の被りを避けるために「Because」という曲はSideMの中には生まれないでしょう。つまり彼は、このSideMを象徴する重要な言葉である「理由」を冠した曲を、数多くいるアイドルの中でただ一人与えられたということなのです。これがどんなに凄いことか。私は、この曲名が発表された段階でこの曲から発せられる””””圧””””を全身で感じていたのですが……実際の歌詞は、それを遥かに上回る力を持って私に襲い掛かりました。
②桜庭薫というアイドル
さあ歌詞の話だ……と行く前にまず、桜庭薫がどんなアイドルかを簡単におさらいしておきます。
画像一枚目の台詞からもわかる通り「クール」を地でいく性格で、周囲を寄せ付けない孤高な雰囲気を纏っていきます。そんな彼は元の職業であった医者からアイドルになるにあたってドラマチックスターズ（↓画像）というユニットに入り、天道輝（画像中心、元弁護士で特撮が好き、ヒーローのようなアイドルを目指している）・柏木翼（画像右、元パイロット候補生からアイドル）と組んで活動していくことになります。
そしてこれがプロフィールになります。決意コメントにもその性格が現れていますね。（なんてことを言うんだろう）そして「理由」の金を稼ぐためですが……これには秘められたさらなる「理由」があります。それを次で触れていきます。
③桜庭薫の「理由」
「金を稼ぐため」、プロフィールにはそうあります。ここだけ見るとなんて冷血な男だ……と思われるかもしれませんが、これには更なる裏があります。それをここでは書いていきます。
桜庭薫には姉がいました。彼の歌が大好きで、彼にとってとても大切な人でした。ですが……
ですが、彼女は彼を残して大病でこの世を去ってしまいます。そんな彼はもう二度と彼女のような悲劇を繰り返さないために医者になり、お姉さんの命を奪った病気を根絶することを選ぶわけですが……それには「金」が足りなかっただと思われます。病気を根絶する研究機関に投資するにしても、医者では到底間に合いそうになかったようです。そのために彼は「アイドル」になることを選びました。
（「医者よりアイドルが儲かるのか」という突っ込みもありましょうが、この世界ではそうなようです。アイマス世界はアイドルになることで納税者ランキングに名前を連ねられる世界であり、相当の所得を確保できるようです）
そんな「お金」も理由としてはあるのでしょうが……彼に「アイドル」を選ばせた一番の「理由」としては、幼い頃大切なあの人が褒めてくれた「歌」があるのでしょう。
大切な人が、「素敵」だと褒めてくれた自分の歌……そんな歌は今、彼女のような悲劇を繰り返さないために。そして彼は「アイドル」としての高み、「完璧」という理想を目指すのです。ミスなどない、完璧。そうでなければ、自分の夢には届かないから。何よりも、大切なあの人が、「素敵」だと笑ってくれる自分であるために。クールな表面の内にそんな熱い激情を秘めたアイドル、それが桜庭薫という男なのです。
④歌詞がしんどい！！！
http://utaten.com/lyric/%E6%A1%9C%E5%BA%AD%E8%96%AB%28%E5%86%85%E7%94%B0%E9%9B%84%E9%A6%AC%29/Because/
やっと！！！歌詞の話！！！！歌詞に関しては上記のURLを参照してください。ここから特に「クる」！！！となった歌詞を取り上げて、彼の物語と照らし合わせて語っていきます。
●「研ぎ澄ませ 静寂の緊張感だけが 震えるように心揺さぶる だから歌おう今……あの星空まで！」
ここなんですよ……いつも共に立つ仲間もいない、たった一人の舞台である「ソロ」……舞台裏、幕間の静寂が心を支配する……そんな中、彼は「星空」まで届くくらい歌おう、と決意する……そんな情景が、この出だしの数行の歌詞から浮かんでくるんです……（星空が何か、は後述します）
●「笑い方 忘れそうなくらい 俯いた日々も あったけど
踏み出した 一歩は 何処にいたって 望む未来に繋がるだろう」
もうね、しんどいです。「もうあんな悲劇を繰り返さない」と誓った彼が医者として歩む日々の中には、きっと辛い現実に突き当たることの連続だったのでしょう。それこそ、「笑い方忘れそうなくらい」。届かない理想、自分を苛む焦り……そして彼は、「アイドル」という世界に「一歩」を踏み出したんです。その一歩は、まさに「望む未来」のために……どんな場所からだって、目指している限りきっと届くはず。そんな彼の切なる「祈り」が、この数行の歌詞に凝縮されていると思うのです。しんどい。しかも、「アイドル」という「笑顔」が武器である仕事において、ファン達の笑顔・横に立つ仲間達との日々から彼は失っていた「笑い方」を思い出していくんです……うぅ……桜庭薫……アイドルを選んでくれて有難う……ありがとう……この数行だけで、彼のアイドルになる前、なった後の日々が脳裏を駆け抜けていきます……すごい……Becauseすごい……
●「静寂と 歓声が 手を取り合っている
光さす この場所で 生まれ続けたい
完璧な 輝きを届けて見せるから
受け取って欲しい 僕の全てを 込めて歌おう今……あの星空まで！」
サビ歌詞です。ファンから照らされるたくさんの「光」が差すステージの上で
、「アイドル」という新しい自分として、そこからさらに高みに成長し続ける「新しい自分」に生まれ変わり続けたい。
その「輝き」はファン達だけではない、大切なあの人にも届くくらい……「完璧」でありたい。
「あの星空」で、きっと今も見守ってくれている大切な人まで届くくらい……想いの全てを、あの人が誇ってくれた「歌」に込めて歌おうと決意するんです……
●「いつからなんだろう？ 煩わしいのに 時に眩しくもあって
相容れなかった その存在こそが
並ぶほど 馴染んでいくShining」
桜庭薫ですが……そのクールさや周囲を寄せ付けないナイフのようなスタンスから、ユニットの仲間ともぶつかることもあります。特に熱血漢である天道輝とは特に。
そんな彼は、ユニットのメンバーに対してこんな毒舌な評価を下してますが…同時にそんな仲間を認めている部分もあるんです。煩わしいのに、時に眩しくもある仲間たち……
そんな彼は、それぞれに自分と同じく「本気になる理由」がある仲間とユニットの二人を受け入れていきます。
この歌詞は、そんな彼の氷が融けていく日々を歌っていると思うんです……最高……しんどい……煩わしいとさえ感じ、相容れなかったはずの存在が、今ではこんなにも当たり前に「共に並ぶ仲間」として馴染んでいく………最高……
(彼が所属するドラマチックスターズのユニット曲、「Dramatic nonfiction」にある「ずっとそれぞれ違う想いを抱いてきた魂が 出逢う時 その視線 重なってく」という歌詞も踏まえると、さらにしんどくなります……)
（そんなDramatic nonfictionが収録されたドラマチックスターズのアルバム「ST@RTING LINE-02 DRAMATIC STARS」は絶賛発売中です！！合わせて買ってください！！「STARLIGHT CELEBRATE！」というもう一つのユニット曲、さらには彼らによるボイスドラマも収録された豪華盤です！）
URL→ https://www.amazon.co.jp/%E3%82%A2%E3%82%A4%E3%83%89%E3%83%AB%E3%83%9E%E3%82%B9%E3%82%BF%E3%83%BC-SideM-IDOLM-LINE-02-DRAMATIC/dp/B00SG479J2
●「成功は 積み重ねていった 努力の先にあるものだ
確実な 一歩を 進み続けて 望む未来へ 近づきたい」
彼は「完璧」を志すにあたって、そこに至る努力を決して軽んじません。自分の理想を現実にするために、日々の「一歩」一つ一つに拘るというプロ意識……この歌詞には、そんな彼を表現してくれていると思うんです。
（またそんなプロ意識は、「医者」という人の命を預かる、決してミスのできない仕事をしていた故のものでもあるのでしょう）
またここでも、先に触れた「一歩」という言葉が用いられています。アイドルになるという
「踏み出した一歩」、そこからさらに高みを目指していく「一歩」、その一歩一歩が彼の中に明確な意味を持って息づいているということが伝わってくるんです…………315……
●「進むこと決意したあの日から
変わらぬ意思で 振り向かないで
目指してゆけるのは 君と逢えたから」
進むこと決意したあの日から
変わらぬ意思で 振り向かないで
目指してゆけるのは 君と逢えたから
「やるべきこと」を見つけたあの日から進んできたこれまでの道……それを変わらぬ想いで一歩一歩踏みしめていけるのは、「君」と会えたから……もう……こんなことを……言ってくれるなんて……桜庭薫……本当に熱い男……好き……出逢ってくれてありがとう……絶対にトップアイドルにしたい……彼の「完璧」という言葉を嘘にしたくない……そう思うしかないじゃないですか……
追記.↑の画像の桜庭先生の右手首を良く見ると、お姉さんがつけていたイルカのペンダントが巻かれていますよね……彼は今も、失った大切な人の想いを背負って歌い続けているんですよね……この「Because」を歌う際も、きっと身に着けたままなのでしょう……しんどい……つらい……そしてそれは、大切なあの人に届いて、大切なあの人が笑ってくれるくらいの「完璧」な歌を形にしてみせるという決意の証なんですよね……
●「Because I believe
誰も皆 微笑みあっている
胸の奥 そっと灯を ともせるように」
「アイドル」もきっと夢の為の過程でしかなく、選んだ理由の根底にあるのも姉が誇ってくれた「歌」を武器に出来ることだからで……きっと最初の彼は「ファン」なんて、目もくれていなかったと思うんです。そんな彼がアイドルとして日々を過ごす中で、笑顔を浮かべるファン達を尊び、彼らを信じたいと歌うところまできたというこの感動なんですよ……………彼は本当の意味で「アイドル」になっていくんです……
●「完璧な 輝きを 届けてみせるから
受け取って欲しい 僕のすべてを 込めて歌おう今……
見ていて欲しい 僕の全てを 賭ける理由を これからもずっと」
最後の歌詞です……ここの「歌おう」は「星空」にかかっていないんですよね。だから、その後の「見ていて欲しい」という願いも、大切な人がいるあの星空に対してだけではないのでしょう。失った大切な人は勿論。ファンたち、横に立つ仲間たち、そして何よりも……今の自分を一番傍で支えてくれる、プロデューサーに。
今の自分を支える想い、今自分が「アイドル」に賭ける「理由（Because）」……それらすべてを、プロデューサーに対して「見ていて欲しい」と歌うんですよ……他者との関わりを避け、出逢った際は「必要ない」とさえ言っていたプロデューサーに、自分の最も深い核の部分、自分を突き動かす「理由」を見続けていて欲しいと歌うんですよ……ここまでの信頼に、プロデューサーは応えなければならないと思うんです……
⑤ 最後に
このBecauseですが……その題の通り、彼を突き動かす理由、彼のすべてが歌われています。他人に対して本当の自分を覆い隠していた彼が、それをさらけ出したありのままの「アイドル桜庭薫」として、自分の願いを高らかに叫んでいるんです……まさしく、彼のためだけの曲です。ここまで真っ直ぐに彼の在り方を描く歌が、彼のためだけに存在してくれているというこの奇跡を伝えたくて、この記事を書きました。
お願いします。この「Because」が収録されている「THE IDOLM@STER SideM ORIGIN@L PIECES 04」を買ってください。そして彼がアイドルに賭ける「理由」、彼がアイドルとして舞台に立ち続ける「理由」、彼を今突き動かす強い想いの「理由」……そんな、この曲に桜庭薫が込めたいくつもの「Because」を受け止めて欲しいんです。お願いします……自分の願いはそれだけです。ここまで読んでくださり、本当に有難う御座いました。これを読んだあなたが、彼の「理由」に触れることを願っています。
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